生物学的同等性試験の許容域は、ジェネリック医薬品と先発医薬品の血中濃度の比の幅を示しています。治療効果そのものの差の幅を示しているわけではありません。通常、医薬品の効果や副作用は有効成分の血中濃度に従って発現します。生物学的同等性試験の許容域内であれば、治療効果は同等であると考えられます。実際、以下のように血中濃度の平均的な差を比較すると、ほとんどないとうことがわかりました。ちなみに、アメリカでも同じことが調査され、こちらもほとんど差がないということがわかりました。
日本
パラメーター | 試験数 | ジェネリック医薬品と先発医薬品の差 注1(%) | 先発医薬品に対するジェネリック医薬品の比 注2 |
Cmax | 930 | 4.61±3.41 | 1.00±0.06 |
AUCt | 930 | 3.87±2.98 | 1.00±0.05 |
注1 ((ジェネリック医薬品-先発医薬品)/先発医薬品)の百分率の絶対値(平均値±標準偏差)
注2 対数値の平均値の差から計算したパラメーター値の比(平均値±標準偏差)
アメリカ
パラメーター | 試験数 | ジェネリック医薬品と先発医薬品の差 | 先発医薬品に対するジェネリック医薬品の比 |
Cmax | 270 | 4.35 | 1.00±0.06 |
AUCt | 270 | 3.56 | 1.00±0.04 |